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【クラシック】ドヴォルザーク第9交響曲ホ短調「新世界より」を聴く。

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 もはや有名過ぎて通俗名曲の部類に入ってしまうこの一曲は、大金に釣られた作曲家が異国の地で苦労して……という訳でもないのに大いに尊敬され、何故か大ウケしてしまった最後の交響曲で、シューベルト並みにウケそうなフレーズを量産したのに、これ以外は愛好家しかろくに知らないという有りがちな道筋を辿った作曲家の代表曲でもある。イシュトヴァン・ケルテスが振った7番など味わい深いものもあるし*1弦楽四重奏曲にしても「アメリカ」ばかり有名で……という話は、別の機会にするか。


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 チェコの風物を代表するかのようなこの人が、胡散臭さ紛々たる19世紀の波にどっぷり浸かっていたのは、あまり知られてないというか、この動画を見るまで筆者も忘れていた(忘れていたい)事実だ。なんと言っても鉄道は、当時最速を誇る乗り物だったし、以前に紹介したアルカンの練習曲にもなったし、そこには色々と夢があったのだ。……機関車の番号まで記録する必要があったかは別として。


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 さて、この曲が紹介された時はまだ夏の高校野球大会を(テレビなんざ持っていない筆者は見ていないが)やっていたというのに、今頃になって取り上げるのは。『カイン』翻訳に際し、ADAM を冠した良曲がないか You Tube で探していたら、何故か地元の楽団が演奏した「新世界より」が出てきてしまったからで…

なお、「アダム」発掘は上手く行かなかった。見つけた一つは何故か日本語だし、もう一つは「アダムス」だったんで、思ってたんと違う…


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ラドミル・エリシュカ指揮 九州交響楽団

 という具合に初っ端から脱線が続いたけれど、まずはその地元の楽団を見て頂こう。かつてプロ化した当初は練習場すらなく、勢いと熱血だけで調子に乗ったり技術が追いつかず無惨にコケたりしていたのが、まあ立派になったものだ。


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フリッツ・ライナー指揮 シカゴ交響楽団

筆者が最初に聴いた「新世界より」のレコードが、シャルル・ミュンシュと並びRCAの二枚看板を務めたライナーの演奏だった。着任して早々、交響楽団のメンバー全員の首を切って入れ替えたとか、あまりの扱いに合衆国の楽員がユニオンを結成したとか、物凄く怖い暴君だったらしく、流石に一筋の乱れもなく、シカゴ交響楽団の黄金期を築いたのはこの男と言っても過言ではない。ただ、整い過ぎというか工場のようで、新興国の野心とか民族音楽的な野趣とかは聞こえて来ない。


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レナード・バーンスタイン指揮 ニューヨーク・スタジアム交響楽団

ステレオ録音もあるけれど、その配信は通して聴ける状態にない。のもあって、若い頃のモノーラル盤から。New York Stadium Symphony Orchestra (Membran, 1953)とクレジットされ、筆者はニューヨーク・フィルと思い込んでいたが、別の楽団であった。もっとも、この名は Lewisohn Stadium に出演するときのもので、その実体はニューヨーク・フィルの楽団員による変名だともいう。


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このレコードは廃盤になったまま復刻されてはいないらしく、でも Discogs を見ると興味深いことに、当時は第5交響曲と呼ばれていたことが解る。

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ヴァーツラフ・ノイマン指揮チェコ・フィル

ターリッヒがチェコ・フィルを指揮した『わが祖国』が好きなのに、好きだからか、ノイマンが振ると何か違うなと思ってしまうけれど、まあ他に居ないという事もある。実はニューヨーク・フィルその後として、ロリン・マゼール指揮ニューヨーク・フィルの動画も載せようとしたが、You Tube から持ち出せない。その点、こうして動画が公開されているのは有り難い。


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ヴァーツラフ・ターリヒ指揮チェコ・フィル

と言っていたら、ターリッヒ指揮の演奏も配信されていた。当然ながら画面は動かないので、作業用にでもどうぞ。筆者としては、これを基準にしたい。嘗てはスプラフォン・レーベルで、日本コロムビアが廉価盤を出していたのだが、やがてレコード自体がなくなり、今では国内外共にディスク販売が消えて無くなったのは残念でならない。


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カール・ベーム指揮ウィーン・フィル

これは珍しいというか、時代的にフイルム撮影の筈で、放送用の録画録音ではないか。ベームさん最晩年は椅子に掛けてらしたので、まだお元気な頃の。流石に上手いというか美しい限り、でも「アメリカ産」ではなく、旧大陸から新大陸を見たらこうもなろうか。


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セルジュ・チェリビダッケ指揮ミュンヘン・フィル

やっぱりこの人、こういうのが好きそうではあるんだけど。録音再生に絶望していた割には協力的だったのか、まずまずの絵が撮れているように思う。それにしても、長い。こんなに長い『新世界より』は、ちょっとした記録かもしれない。


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アルトゥーロ・トスカニーニ指揮 NBC 交響楽団

此方は逆に、(たぶん)最速の演奏。こんなのが遺っているとは、流石アメリカというところか。流石に画面まで動きはしないが。それに引き換え今のアメリカは、前政権のヤラカシが酷すぎたのもあるけれど、まあ何という『新世界』の成れの果て……あの民主党政権が来なければ、ロシアもナメた真似には出なかったんじゃないかと思えてならないが。


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 以上、お気に召す演奏は御座いましたか?まだまだ動画は尽きないけれど、きりがないので、今回はこれで終わる。皆様に、素敵な音楽との出会いが有りますように。

*1:しかしケルテスによる全集は、既に注文不可につきご紹介できない