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【オーディオ】空想回路実験(7):反転増幅器の負帰還に「超三結」は如何。(続々)

friendsofvalves.hatenablog.com

結果的に成功したのは幸い。であるが、せっかくの段間直結が初段のみ崩れてしまったのは残念なので、前回の続きを考える。

poetlabo.hatenablog.jp


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カソードフォロワ負荷の検討

前回に「簡略化」と題して単電源化を考えたのだが

やはりコレではダメだ。R2 はバイアスを掛けるのみで、負荷は別に要る。思えば S.R.P.P. が、あの形で実用になったのは

ayumi.cava.jp

上側のカソード・フォロワと下側のカソード接地が互いに負荷となるからだ。そこで固定抵抗器を能動負荷、つまり定電流源または定電流シンクに置き換える。


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能動負荷

こんな回路は、普通は使い物にならない。定電流回路はインピーダンスが高過ぎて、直流のみ通し、波形は通さないから。ところが帰還ループ中に在る時ばかりは、高インピーダンス負荷として働く。本機は超三結になっているから丁度よい。と思う。PC がなくてシミュレートできないから、本当に動くのかどうか…


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カソード・チョーク投入

他に手はないものだろうか?そう言えば、宇多 弘氏のグリッド接地アンプは超三結駆動のカソード・チョーク駆動だった。

https://www2u.biglobe.ne.jp/~hu_amp/cv18ggn.htm

出力管を駆動するので、このカソード・チョークはそれなりの電流を受け入れる必要があり、出力トランス一次側で代用されている。電圧増幅段に入力を渡すだけなら、小型のもので済むだろう。同じく宇多氏の設計になる超三結プッシュプルアンプでは

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懐かしのサンスイトランスST75を位相反転に使っている。この使い方なら、ST32を逆向きにした方が良いように思うが、それは置いておくとして。このST シリーズが使えないだろうか?

http://www.hashimoto-trans.co.jp/frame/stcat.pdf

ST-15A は、一次側インピーダンス50kΩ、直流抵抗1.19kΩ。6BQ7に電源250V、負荷インピーダンス50kΩ与えるとしたら

150V2mA、バイアス - 3.6V辺りを動作点にできそう。ST-15A 一次側をV1カソードチョーク兼V2グリッドチョークにしつつ、しかしこの小さなトランスは高圧に耐えられないので、

電流は CRD に受け持たせてはどうだろう。直流しか通さないので、波形は全部がコイルに行く筈だ。

しかしコレで動くか、「簡略化」と言えるかは疑問。C 電源を何とかできれば、そっちの方が簡単確実に出来そうで、これはせいぜい「単電源化」と称すべきものか。


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「超三結」ネタは今のところ、これで終わり。また何か思いついたら書き足す。